研文選書【30】~【59】
小倉芳彦・小島晋治 監訳
中国を代表する歴史家顧頡剛が初学者に向けてやさしく語った中国学概論を整理。中国の史書、経学・漢学・史料学と考古学の結合など十一のテーマを厳選し、独自の見解も盛り込んで編んだユニークな入門書。
〈目次〉
中国の史書
二十四史/『史記』/『漢書』『後漢書』/史書続談
雑史
漢朝の雑史/六朝の雑史/唐朝の雑史/宋代の雑史/元代の雑史/明代の雑史/清朝の雑史
経学・漢学
清代における古学の整理―考証学
史料学と考古学の結合
中国古代社会の概要
「中国」、「中華民族」の起源
中国の文学史概観
中国宗教史の概略
中国哲学史の概略
中国歴代の首都と北京小史
原注/後記(何啓君)/修訂再版後記(何啓君)/校訂後記(王煦)
解説(小倉芳彦)/解説補記―重版に際して(小倉芳彦)
4・6判 266頁 1987年1月発行 ISBN 4-87636-071-5
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費 孝通 著/大里 浩秋・並木 頼寿 訳
経済的にかなり発達した江蘇省の村々を、農業体制の改革を行なっていた時期に調査した農村経済の歴史的な記録。「小城鎮四記」と「江村五〇年」の邦訳。「中国農村の細密画」の姉妹篇。
解説(阪本楠彦)/費孝通小伝(大里浩秋)
・・・ この『四記』は地域的には、江蘇省のほぼ是全域を含み、時間の点では、1983年から1984年の2年間にわたる。この地域は中国国内で経済的にかなり発 達した地域であり、この時期はまた中国が農業体制の改革を行なっていた時期、すなわち生産請負責任制を行なって成功を収め、郷鎮企業が急速に発展していた 時期にあたる。私のこの『四記』は、このような地域の、このような時期における農村経済の歴史的な記録であると言ってもよい。(本書「日本語版序文」よ り)
4・6判 268頁 1988年5月発行 ISBN 4-87636-080-4
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入谷 仙介 著
唐詩の専門家が明治漢詩について論ずる。森春濤・森槐南・国分青崖・中野逍遥・山根立庵・横山耐雪・夏目漱石・森鴎外・河上肇・永井禾原と荷風らの漢詩を鑑賞しつつ、彼らの文学と漢詩の関係を考察。
〈目次〉
春と憂愁 森春濤
表現者の極北 森槐南
「国民詩人」の栄光と没落 国分青崖
漢詩と小説の間 中野逍遥
異邦人として 山根立庵
まぼろしの廬山 横山耐雪
近代精神と漢詩 鴎外・漱石・河上肇
明治の「父と子」 永井禾原・永井荷風
詩人 入谷仙介(一海知義)
校訂者僅啓(道坂昭廣)
4・6判 250頁 2006年10月新版発行 ISBN 4-87636-085-5
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藤井 昇三・横山 宏章 編
かつて「人民中国の誕生」「社会主義革命の勝利」という言葉が、同時に中国の開放を意味するものとして、熱狂的に迎えられた。中国共産党は希望の星であった。そうした新しい中国を生み出してきたのが、孫文であり、毛沢東であった。二人はその希望に包まれて語られてきた。その希望は現実の下で大きな試練をうけることとなった。そして中国をめぐる国際環境も大きく変化してきた。われわれはもはや希望で孫文や毛沢東を語ることはできない。歴史は現在を照らす鏡であるから、現在という現実に映った歴史も見直す必要があろう。孫文と毛沢東は、新しい中国を創設した原動力となったと同時に、苦悩する現代中国を生み出した源でもある。この点に鑑みて、新たに孫文と毛沢東の歴史的役割を現代的意義とからませて再検討する必要が生まれたのである。こうした問題意識で、本書の諸論文は激動する歴史の中に誕生したのである。(「編集後記」より)
孫文と毛沢東の再検討 藤井昇三・横山宏章
孫文の民族主義 藤井昇三
孫文の民生主義 中村義
孫文の鉄道論 岸田修
孫文と五四運動・ソ連 山田辰雄
孫文の憲政論と国民党独裁 横山宏章
毛沢東の孫文・三国主義観 安井三吉
毛沢東と中ソ新条約の締結 山極晃
毛沢東政治の起点 毛利和子
4・6判 352頁 1992年4月発行 ISBN 4-87636-105-3
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安井 三吉 著
〈目次〉
序章 抗日戦争研究と盧溝橋事件
抗日戦争研究/八年抗戦と一五年戦争/盧溝橋事件―日本の見方・中国の見方
第1章 華北事変
親善外交と大連会議/二つの協定/宋哲元の登場/冀東防共白治政府/冀察政務委員会
第2章 抗日民族統一戦線
上層統一戦線/宋哲元と抗日民衆運動
第3章 山雨欲来風満楼
支那駐屯軍の増強/豊台事件/支那駐屯軍秋季大演習/二つの作戦計画
第4章 盧溝橋事件
劇化する演習/「第一発」と「兵一名行方不明」/盧溝橋―豊台―北平/牟田口聯隊長の決断/七月八日午前五時三〇分
第5章 「不拡大」の名のもとに
停戦と増派/平津戦役/東京と北平
第6章 全面抗戦への道
廬山の蒋介石/軍事機関長官会報/盧溝橋事件と中国共産党
終章
付録 支那駐屯軍と第二九軍の編成/盧溝橋事件に関する回想録と証言
4・6判 346頁 1993年9月発行 ISBN 4-87636-113-4
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小島晋司著
〈目次より〉
太平天国研究と現代中国
太平天国運動の母体―拝上帝会
拝上帝教、拝上帝会と客家人の関係―一つの試論
太平天国挙兵の経過とその年代―一八五一年ではなく一八五〇年である
初期太平天国兵士十名の供述書―PUBLIC OFFICE OF LONDON所蔵史料
太平天国運動の特質―ドイツ農民戦争と比較して
一八世紀末~一九世紀中葉の民間宗教、民衆運動の思想―日本と中国
平均主義の歴史的性格とその社会的基盤
太平天国の対外観念の変化―変相の華夷思想から民族主義の萌芽へ
リンドレーの墓
魯迅と「阿長と『山海経』」をめぐって―保姆から聞いた「長老」(太平天国)の話
三たび太平天国討論会に参加して
4・6判 256頁 1993年11月発行 ISBN 4-87636-115-0
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鈴木 正夫 著
敗戦直後、スマトラで日本人憲兵の手により殺害された郁達夫の生涯と活動を、魯迅とのかかわり、郭沫若の帰国問題、杭州時代また晩年のシンガポール時代の達夫など、主要な問題を考察しつつ跡づける。
<目次>
郁達夫―その生涯と行動
創造社脱退前後
『奔流』『大衆文芸』編集時代―魯迅との交渉を中心に
魯迅の七律「阻郁達夫移家杭州」
郭沫若の帰国と郁達夫
晩年の郁達夫―シンガポール時代を中心として
「文学作品はすべて作家の自叙伝である」について
陳儀についての覚え書―魯迅、許寿裳、郁達夫とお関わりにおいて
4・6判 260頁 1994年6月発行 ISBN 4-87636-119-3
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