研文出版 新刊図書のご案内

木下彪『国分青厓と明治大正昭和の漢詩界』

近代日本漢学資料叢書4                                                                   

                           解題 町 泉寿郎

 

……以上、木下彪が長編の評論を通して明らかにしようとした事柄は、端的に言えば国分青厓という明治期の新聞人が漢詩と言う伝統的な表現手段を用いて、同時代の政治批評であると同時に文芸としても優れた作品を発表していたこと、かつそれが新聞という新しい媒体によって広く人々に享受されていたという事実である。国分青厓のみならず上述の多くの作者を輩出した明治期の漢詩は、漢字文化伝播以来の長い日本漢文学史の中でも稀有な高度の達成を示すものであると同時に、孤立したものではなく社会的に広く享受されたものであった。……このように見て来ると、「国分青厓と明治大正昭和の漢詩界」が近代漢詩とその時代の優れた評論たりえている理由を考える時、彪自身が漢詩作者としてまた京都支那学諸家との交流を通して中国古典詩を読解する高い能力を身に着けていたことに加えて、かつて新聞記者として満洲で活動し、また戦後も台湾との深い関係を有したような現代社会への高い関心や、国家と歴史に関する強固な視点がこれを成り立たしめたと思われるのである。(本書「解題」より)

 

 近代日本漢学資料叢書4

 木下彪『国分青厓と明治大正昭和の漢詩界』 目 次

 

   刊行の辞                 町 泉寿郎

   国分青厓と明治大正昭和の漢詩界      木下 彪

   解 題                  町 泉寿郎

 

 

  A5判上製 671ページ 2019年8月刊 ISBN978-4-87636-446-6

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加藤虎之亮『周禮経注疏音義挍勘総説』

近代日本漢学資料叢書3

                        解題 野間 文史

                        解説 町 泉寿郎

                           川邉 雄大

 

加藤虎之亮(号天淵、一八七七~一九五八)は、研究面では『周禮経注疏音義挍勘記』を著したことで知られ、教育面では広島陸軍地方幼年学校・広島高師・青山師範・武蔵高校・東洋大学などで漢文を教え、のちに東洋大学学長や財団法人無窮会理事長などをつとめた。その一方、香淳皇后への進講(漢文学)や宮内庁御用掛、秩父宮・北白川宮家の進講に従事するなど、皇室との関わりが深かったが、加藤に関する先行研究は少ない。……加藤は近代教育を受けた世代であったが、三宅真軒とう考証学を奉じるやや特異な漢学者に師事して、彼自身も漢学の道に進み、研究面では『周禮』の挍勘という時間と労力と学力を必要とする地味な学業にその学者人生を捧げた。……これらの加藤の事績・学績は、近代の漢学の諸特徴を示すものであり、加藤は近代日本が生んだ漢学者のひとつの典型であるということができる。(本書「加藤虎之亮の事蹟」より)

 

近代日本漢学資料叢書3

 加藤虎之亮『周禮経注疏音義挍勘総説』 目 次

 

 刊行の辞                  町 泉寿郎

 加藤虎之亮『周禮経注疏音義挍勘総説』

 凡  例

 解  題                  野間 文史

 加藤虎之亮の事蹟              川邉 雄大

                       町 泉寿郎

 

 

 A4判上製横型 247ページ 2019年3月刊 ISBN978-4-87636-445-9

 

¥9,180
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華と夷の間=明代儒教化と宗族

                                                                                       井上 徹著

  

 宋代の宗法主義を分析し、その主義に基づく宗族の歴史的展開を考究した前著『中国の宗族と国家の礼制』を踏まえ、広東珠江デルタ流域における明代の宗族の実態を解明。

 

  華と夷の間=明代儒教化と宗族 〈目   次〉

  序 章

  第一部 「華」と「夷」の間

   第一章 明朝の対外政策と両広社会

   第二章 民族反乱の勃発

   第三章 「華」はどのように「夷」を包摂したか?

   第四章 明朝の州県管理―広東羅定直隷州の創設―

  第二部 儒教化の動向

   第五章 魏校の淫祠破壊令―広東における民間信仰と儒教―

   第六章 中国近世の都市と礼の威力

   第七章 石頭霍氏ー広東の郷紳の家ー

   第八章 霍韜と珠璣巷伝説

   第九章 霍韜による宗法システムの構築

       ―商業化・都市化・儒教化の潮流と宗族ー

  第三部 郷紳と宗族

   第十章 明末の商税徴収と広東社会

   第十一章 明末の都市広州と搶米暴動

   第十二章 明末広州の宗族

        ―顔俊彦『盟水斎存牘』に見る実像―

   第十三章 明末珠江デルタの郷紳と宗族

  終 章/付 篇/あとがき/中文要旨

 

  A5判上製 517頁 2019年2月刊 ISBN978-4-87636-444-2

 

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『金瓶梅』の構想とその受容

                                                                                        川島優子著

 

 本書は、『金瓶梅』の構想と、その日本での受容について、明らかにしようとしたものである。

 書名が物語るように、『金瓶梅』における女性描写は、作品の本質に関わる問題である。またその大きな特徴が「詳細な描写」にあることは、序章で述べたとおりである。第一部では『金瓶梅』の構想について、主に女性の描かれ方に注目し、繰り返される詳細な描写を検討していくことで迫ろうと試みた。……他の三作品(『三国志演義』『水滸伝』『西遊記』)とは異なり、『金瓶梅』が日本の文化や文学に大きな影響を与えることはなかった。そしてそれは、『金瓶梅』が「淫書」であったためだと考えられてきた。直接的な資料が少なすぎることもあり、詳しいことがよくわからなかったのである。そこで第二部では、江戸時代にやってきた『金瓶梅』が日本人にどう読まれたのかという問題について、これまでに扱われることのなかった資料も用いることで、全面的な考察を試みた。

(本書「終章」より)

 

 『金瓶梅』の構想とその受容 〈目  次〉

  序 章

  第一部 『金瓶梅』の構想

   第一章 『金瓶梅』の構想―『水滸伝』からの誕生ー

   第二章 潘金蓮論ー歪みゆく性に見る内なる叫びー

   第三章 呉月娘論ー罵語を中心としてー

   第四章 孟玉楼と呉月娘ー『金瓶梅』の服飾描写ー

   第五章 李瓶児論

   第六章 『金瓶梅』の発想

       ー容与堂刊『李卓吾先生批評忠義水滸伝』

                       の評語を手がかりにー

  第二部 江戸時代の『金瓶梅』

   第七章 江戸時代における『金瓶梅』の受容

   第八章 白話小説の読まれ方

       ー鹿児島大学附属図書館玉里文庫蔵「金瓶梅」

                          を中心としてー

   第九章 「資料」としての『金瓶梅』ー高階正巽の読みを通してー

       終 章/あとがき/索 引

 

  A5判上製 317頁 2019年2月刊 ISBN978-4-87636-443-5

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林羅山の学問形成とその特質ー古典注釈書と編纂事業―

                                                             武田祐樹著

 

 本書は、林羅山(1583~1657)の学問形成とその特質の実態解明を目的とする。これにあたり、林羅山が作成した古典注釈書と彼が主導した徳川幕府による修史事業に着目し、清原宣賢(1475~1550)や藤原惺窩(1561~1619)および林鵞峯(1618~1680)との比較検討を行うことにより、林羅山が先学の問題点を如何に認識し、自身は如何に超克したのか、また林羅山自身の問題点は何処にあり、それは如何に克服されたのかを、現存する林羅山資料の個別の性格に十分な配慮をしつつ、具体的な証拠に基づいて論じる。(本書「序論」より)

 

 林羅山の学問形成とその特質―古典注釈書と編纂事業―〈目 次〉

  序 論

   前篇 慶長から寛永前半にかけての林羅山と古典注釈

    第一章 清原宣賢「三略秘抄」と林羅山「三略諺解」の比較検討

    第二章 「七書直解」のテキストに対する姿勢の比較

    第三章 林羅山の「大学」解釈をめぐって

    第四章 藤原惺窩と林羅山の交渉再考

        ―「知新日録」受容を考慮に入れて

   後篇 寛永末年からの林羅山と編纂事業

    第五章 五山文学批判と博への志向

    第六章 林羅山の学問とその特質について

    第七章 「本朝神社考」上巻の構成について

    第八章 徳川幕府の宗教政策と「本朝神社考」との連動について

    第九章 修史事業から窺う林羅山と林鵞峯の差異

  結 論/文献目録/図 表/あとがき/索 引

 

  A5判上製 321頁 2019年2月発行 ISBN978-4-87636-442-8

 

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中国近代の巨人とその著作ー曾国藩、蔣介石、毛沢東

                                                           京大人文研漢籍セミナ-8

京都大学人文科学研究所附属東アジア人文情報学研究センター編

                                                       村上 衛・森川裕貫・石川禎浩著

 

はしがき

「士」の家計簿―曾国藩の著作より―         村上 衛

 はじめに/1 北京入りまで/2 京官時代/3 曾国藩の家計簿(湘軍時代)/4 曾国藩の家計簿(督撫時代)/おわりに

蔣介石と『中国の命運』              森川裕貫

 はじめに/1 『中国の命運』の内容/2 『中国の命運』への肯定的反響/3 中国共産党による批判/4 中国国民党内部の深刻な憂慮/5 英米の反応/6 増訂版の刊行/7 ジャジェフェによる英語版の出現/8 中国国民党の対応/9 二つの英語版に対する英語圏読者の反応/おわりに/参考文献

毛沢東―書家として、詩人として―          石川禎浩

 はじめに/一.毛沢東の書――懐素に範をとった“狂草”の筆づかい/

二、毛沢東の詩(詞)―天下や歴史を相手に人生を戦う/おわりに―

日本の漢詩と毛沢東の不思議な縁

 

 A5判並製 147ページ 2019年1月発行 ISBN978-4-87636-441-1

 

¥1,620
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中華文藝の饗宴ー『野草』第百号

                                                     『野草』百号記念号編集委員会編

 中国文芸研究会の会誌『野草』百号記念号。病、都市、立場、ジェンダー、家族、娯楽、メディアをテーマとする十四篇の論考を収録。

 

  中華文藝の饗宴ー『野草』第百号 〈目次・執筆者〉

 

 Ⅰ 「癩」と鴉片    

       清末小説『鴉片案』論     藤井得弘

       植民地台湾の「癩短歌」を読む 星名宏修

 Ⅱ  青島と深圳   

       国と省のはざまで       中野 徹

       深圳文学に読む物語      高橋 俊

 Ⅲ  啓蒙者と傍観者 

       もう一つの「阿Q正伝」    上原かおり

       「傍観者」の詩論       津守 陽

 Ⅳ  白い胸とどじょう髭   

       男旦とモダンガール      田村容子

       キャラクター論から見る

                王先生   城山拓也

 Ⅴ  ひずみゆく家族     

       「新中国」の親子       松村志乃

        虹影『K(英国情人)』論   阿部沙織

 Ⅵ  農村とハリウッド

       建国後十七年の農村劇団

                と幕表制  大野陽介

       張愛玲映画脚本『小児考』   河本美紀

 Ⅶ  覚醒するメディア

       光復後初期台湾における

             女性文芸の発見  豊田周子

       一九五〇年代台湾の

              通俗小説研究  張 文菁

 野草漫語  『野草』百号記念号編集委員会 

 

    A5判 415ページ 2018年11月発行 ISBN978-4-87636-440-4

 

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研文選書【128】唐詩の系譜ー名詩の本歌取り

                           矢嶋美都子著

  本書は、語句の意味解釈だけでは釈然としない表現のある唐詩(本歌取りをしている詩)の本歌を探す途中で出会った幾多の作品を系譜として整理してみたものです。この系譜から、まず本歌自体が過去の詩を見事に取り入れた名作であること、それを本歌取りした詩からは、当時の詩人たちが本歌の何処を評価し、そこにどのような工夫をして自分らしさを出しているのかよくわかります。……唐詩の名作、名詩に創造された重層的で複雑な世界、修辞の面白さを味わっていただければと願っています。

(本書「はじめに」より)

 

唐詩の系譜ー名詩の本歌取り 〈目次〉

 はじめに

 一 初唐・張九齢の「照鏡見白髪」詩を本歌とする詩

   ー官僚人生の哀歓を詠う詩の系譜

 二 初唐・張九齢の「秋夕望月」詩を本歌とする詩

   ー恋しい人を待つ庭に「青苔」「黄葉」がある情景の系譜

 三 盛唐・王維の「送元二使安西」詩を本歌とする詩

   ー特に親しい友人との別れを惜しむ詩の系譜

 四 盛唐・王維の「九月九日憶山東兄弟」詩を本歌とする詩

   ー「屈折した望郷表現」の系譜

 五 盛唐・王昌齢の「芙蓉楼送辛漸」詩を本歌とする詩の系譜

   ー旅立つ人に伝言を託す構想の送別詩

 六 盛唐・岑参の「磧中作」詩を本歌とする詩の系譜

   ―旅の困難さを砂漠の旅に見立てて詠う詩

 七 盛唐・崔顥の「黄鶴楼」詩を本歌とする詩

   ―名勝の懐古から郷愁を呼び起こす構想の系譜

 八 中唐・元稹の「行宮」詩を本歌とする詩の系譜

   ―玄宗の栄華を懐古する詩

 九 盛唐・李白の「清平調子」其三を本歌とする詩の系譜

   ―美しい楊貴妃が「闌干に倚る」構図の本歌取り

 十 雁に託す望郷表現の系譜

   ―初唐の詩人が開発した南の地で詠った雁の詩

 十一 日本漢詩にみる唐詩の受容(本歌取り?)

 あとがき

 

  四六判 232頁 2018年9月発行 ISBN978-4-87636-439-8

¥2,916
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中国艶書大全

土屋英明著

 中国には艶本・艶歌がたくさんある。古代から現代まで、主な作品を五十編ほど選び、年代順に紹介してみた。

 大昔、春秋時代にまとめられた、情緒あふれた『詩経』から始まり、『濃情快史』、『肉蒲団』、『性史』など、どれも赤裸裸で、あっと驚くようなものばかりだ。

 原文と訳を入れてあるから、中国語を学んでいる人には参考にもなり、面白い教科書だともいえるだろう。(本書「はじめに」)

 

 中国艶書大全〈もくじ〉

 はじめに

 Ⅰ 古代から唐・五大・宋・元の時代

   『詩経』/南朝楽府/『遊仙窟』/『天地陰陽交歓大楽賦』/『鶯鶯伝』/艶情詩/『花間集』/『南唐二主詞』/『迷楼記』/『大業拾遺記』/『楽章集』/『西廂記』

 Ⅱ 明の時代

   『僧尼孽海』/『如意君伝』/『濃情快史』/『牡丹亭』/『情史』/『掛枝児』・『山歌』・『夾竹桃』/『繍榻野史』/『国色天香』/『金瓶梅』/『金瓶梅詩話』/『艶異編』正・続集/『春夢瑣言』/『浪史』/『禅真逸史』/『燈草和尚伝』/『痴婆子伝』

 Ⅲ 清の時代

   『隔簾花影』/『幻中真』/『一片情』/『巫山艶史』/『肉蒲団』/『五鳳吟』/『子不語』/『夜行船』/『株林野史』/『妖狐媚史』/『品花宝鑑』/『大姑娘十八摸』/『杏花天』/『九尾亀』

 Ⅳ 中華民国の時代

   『性史』/『白雪遺音続選』/おびただしい上海艶本/『什麼話』『性交大観』

/『孽海花』/『思無邪小記』『瓶外卮言』

 Ⅴ 中華人民共和国の時代

   『莎[口+約]娜啦・再見』/『三寸金蓮』/『古代情詩類析』/『明清情歌八百首』/『女十人談』/『閨情集』/『艶曲』/『中国艶書博覧』

 おわりに

 

    四六判並製 226頁 2018年9月発行 ISBN978-4-87636-438-1

¥2,592
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中江藤樹の心学と会津・喜多方

                      吉田公平・小山國三著

 中江藤樹の心学を継承したのは淵岡山(ふちこうざん)の学統であった。しかし、淵岡山の学統が学んだ軌跡と思索の所産を証言する遺書遺言が自筆写本のままであったため、一次資料にも基づいて丁寧に解明されることはなかった。……

 そこで本書では、一次資料を丁寧に読み解いて、できるかぎりその時代に則して、淵岡山の学統が会津・喜多方で講学した姿を明らかにすることに努力した。

 いかに生きるかを問い続けた心学の原理は今でも生きている。否、今こそ改めて再評価さるべき哲学資源であると思う。(「まえがき」より)

 

 中江藤樹の心学と会津・喜多方 〈目 次〉

 まえがき

 Ⅰ 中江藤樹の心学     吉田公平

 はじめに/一 中江藤樹が生きた時代/二 中江藤樹が学んだ朱子学・陽明学/三 朱子学の特色/四 王陽明の心学/五 中江藤樹の心学の特色/六 中江藤樹の煩悶/七 門人教育について/八 門人たちの学び/九 中江藤樹心学の現代的意義

 Ⅱ 中江藤樹の心学を学び伝え続けた会津の人々    小山國三

 序章/一 藤樹心学の会津における学祖ー大河原養伯と荒井真庵/二 大河原養伯と荒井真庵の帰国後の動き/三 藤樹心学御制禁/四 藤樹心学解禁後の会津/五 北方後三子と北川親懿/六 幼学講/七 藤樹心学 会津における最後の継承者/余章 明治以降の動き

 〔付〕『北嶺雑記』書誌および解題/注/会津藤樹心学指導者の系譜/

  年表/引用・参考文献/あとがき 吉田公平

 

    四六判 263頁 2018年8月発行 ISBN978-4-87636-437-4

 

¥2,484
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唐宋詩文論叢 天葩 奇芬を吐く

                            齋藤 茂著

 

 本書は中唐から南宋初期にかけての詩文の新しい動きに関して、韓愈を起点に王十朋まで、数名の文学者に即して論じたものである。個人的な関心に基づいて取り上げた文学者たちではあるが、いずれもすばらしい香りを放つ天井の花に比えられる存在と考え、韓愈の詩句「天葩 奇芬を吐く」を副題に使わせてもらった。堅い論集にはふさわしくないだろうし、もとより本書の内容にはまったくそぐわないが、取り上げた文学者たちに免じてお許しをいただきたい。また附論として、関連する小稿を二篇加えた。(本書「あとがき」より)

 

 唐宋詩文論叢 

  天葩 奇芬を吐く(てんは きふんをはく) 

 〈目 次〉

  韓愈の新しさー序に代えて

      李 觀 論ーもう一人の夭折の才子

  白居易「中和節の頌」について/劉禹錫論

      李商隠詩論ー「牡丹」詩をめぐって

  蘇舜欽と宋風の確立/蘇軾「和陶詩」をめぐってー古人への唱和

  王十朋と韓愈―「和韓詩」を中心に

  〔附論〕唐詩における芍薬の形象

                    楊万里の詩文集『楊文節公集』について

  あとがき/索引(人名・作品名)

 

  A5判 284頁 2018年5月発行 ISBN978-4-87636-436-7

¥6,480
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宋詩或問 宋詩は「近世」を表象するか?

                          内山精也著

 

 宋末元初の布衣詩人達をシャープに論じた「宋詩は「近世」を表象するか?」と「宋詩と江湖」、および宋詩に関わる評論・随筆の四部構成。

 

まえがき

 Ⅰ 宋詩は「近世」を表象するか?-新しい詩人階層の興起と出版

  01宋詩は「近世」を表象するか?-江湖派研究事始 その一ー/

  02宋代印刷出版業の発展と宋詩の「近世」化現象

   -江湖派研究事始 その二ー/

  03宋末元初の文学言語-晩唐体の行方ー/

  04中国近世黎明期の文学/05南宋江湖詩人の存在意義

 

Ⅱ 宋詩と江湖

  06宋代八景現象考/07長淮の詩境-『詩経』から北宋末までー

  08長淮の詩境 南宋篇-愛国・憂国というイデオロギーー

 

Ⅲ 蘇学余滴

  09両宋櫽括詞考/10蘇東坡の「文」を読む/11蘇軾「元軽白俗」弁

  12東坡肉の本家争い/

  13東坡スピリットと東坡現象-現代中国の蘇東坡ー

  14一海外東坡愛好者としての願い

   -湖北黄岡「東坡国際論壇」における発言ー

  15黄庭堅と『論語』/

  16東坡と山谷の万里の交情-「黄州寒食帖」をめぐってー

  17万里集九と宋詩

 

Ⅳ 読書雑識

  18銭鍾書と『宋詩選注』/

  19『宋詩選注』の読み方-復旦大学中文系王水照教授に聞くー

  20銭黙存先生のこと/21蘇東坡愛読者に戦後最大級の福音

   -山本和義著『詩人と造物 蘇軾論考』簡介ー

  22村上哲見著『宋詞研究 南宋篇』を読む

  23中国言語芸術の奥義を究める詞学研究

   -松尾肇子著『詞論の成立と発展 張炎を中心として』

                                                                        刊行に寄せてー

  24橄欖のこと

   -会誌『橄欖』の創刊に寄せてー

 あとがき/初出一覧

 

 A5判 450頁 2018年5月発行 ISBN978-4-87636-435-0

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漢籍の遥かな旅路ー出版・流通・収蔵の諸相ー           京大人文研漢籍セミナー7

京都大学人文科学研究所附属東アジア人文情報学研究センター編                    中砂明徳・矢木 毅・宮 紀子著

 

   ユーラシア大陸の東西を跨いだ書物・情報の伝達や、東アジア域内における漢籍の流通について紹介した各講演の内容が、本冊子を通してさらに多くの皆様に味読していただけることを希望します。

(「はじめに」より)

 

 はじめに 矢木 毅

 明末の天主教漢籍と日本のキリシタン版 中砂明徳

 漢籍購入の旅ー朝鮮後期知識人たちの中国旅行記をひもとく 矢木 毅

 モンゴル時代の書物の道 宮 紀子

  

    A5判 183頁 2018年3月発行 ISBN978-4-87636-434-3

  

 

¥1,836
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語り合う<良知>たちー王龍溪の良知心学と講学活動

小路口聡編

序論ー良知心学と講学活動(小路口聡)

思想史における王龍溪と講学

心学道統論ー「顔子没して聖学亡ぶ」を中心に(呉震)

講学と講会ー明代中晩期の中国陽明学派を主軸として(銭明)

王龍溪の良知心学

王龍溪の「虚寂感通」思想をめぐって(申緒璐)

王龍溪と周易参道契(伊香賀隆)

陽明学の「知天」における思惟構造ー天主教書『天儒印』と王陽明・王龍溪の思想から(播本崇史)

王龍溪の講学活動

寧国府における王龍溪の講学活動ー水西の会を中心に(鶴成久章)

王龍溪の良知心学と講学活動ー嘉靖三十六年の「新安福田の会」を中心に(小路口聡)

王龍溪の周辺

語らない周夢秀を語るー王龍溪と嵊県の周氏(早坂俊廣)

<唐宋派>と公安派詩学ー王龍溪を基点として(内田健太)

日本における王龍溪

王龍溪はどう読まれたか(吉田公平)

附録 王龍溪講学活動に関する現地調査報告(伊香賀隆・播本崇史)

王龍溪講学活動関係地図(早坂俊廣・播本崇史)

後記╱索引

A5判 444頁 2018年2月発行 ISBN978-4-87636-432-9

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女性記者・竹中繁のつないだ近代中国と日本ー一九二六〜二七年の中国旅行日記を中心に

山﨑眞紀子・石川照子・須藤瑞代・藤井敦子・姚毅著

はじめに(山﨑眞紀子)

第一章 理解と融和を求めてー竹中繁について(須藤瑞代)

第二章 竹中繁の中国旅行―水先案内(須藤瑞代)

第三章 中国旅行(一)書きかけの旅行記

第四章 中国旅行(二)日々の記録(1926年~1927年)

一 満洲9月30日~10月31日/二 北京11月1日~11月28日/三 天津11月29日~12月5日/四 済南・青島12月6日~12月12日/五 上海・南京12月13日~12月23日/六 漢口・武昌・九江12月24日~1927年1月1日/七 南京・蘇州・上海1月2日~1月25日/八 香港・広州・黄埔1月26日~2月16日/九 上海から帰国2月17日~24日

第五章 中国旅行(三)竹中繁が書いた記事から

一 中国旅行中(1926年9月22日~1927年3月2日)の寄稿/二 帰国後の寄稿

第六章 竹中繁をめぐる人々

一 宋慶齢―英文の紹介状(石川照子)/二 李佑陞―黄塵の中の珠玉(須藤瑞代)/三 陳衡哲―困難な時代の中での交流(姚毅)/四 于立忱・謝冰瑩―知られざる悲劇(須藤瑞代)/五 市川房江―無二の親友(藤井敦子)/六 女性ジャーナリスト竹中繁の中国旅行日記の意味―芥川龍之介・谷崎潤一郎・与謝野晶子の同時代中国体験記をもとに(山﨑眞紀子)

第七章 竹中繁宛ての書簡(附:書簡リスト)

一 王梅先からの手紙/二 劉王立明からの手紙/三 帥雲風からの手紙/四 高良とみからの手紙/五 内山完造からの手紙/六 尾崎秀実からの手紙/七 野上彌生子からの手紙/八 島崎藤村からの手紙/竹中繁宛て書簡リスト

第八章 座談会―市川ミサオさん、稲葉幸子さんを囲んで―

あとがき/資料/年表/竹中繁日本語著作一覧/竹中繁中国語著作一覧/参考文献一覧

附別冊索引 

A5判 488頁 2018年2月発行 ISBN978-4-87636-433-6

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南北朝時代の士大夫と社会

池田恭哉著

魏晋南北朝時代の不安定な戦乱の時代の中に身を置き、知識人として貴族制を擔った貴族(士大夫)たちは、果たして具体的に何に立脚した生を営もうとし、また社会から求められる知識人としての存在価値に対して、どう振舞おうとしたのか、顔之推『顔氏家訓』、南北朝時代士大夫の精神性や問題意識を通して考察する。

 

序章

第一部 顔之推論ー家と社会と国家

顔之推における家と国家ー学問を媒介として╱顔之推と『顔氏家訓』・『冤魂志』ー両著作に籠められた顔之推の意図╱『顔氏家訓』における「禮傳」ー何を指すのか

第二部 北朝士大夫と国家ー仕官と隠逸をめぐって

北斉・劉昼における仕官と修養ー『劉子』の分析を通じて╱北朝における隠逸ー王朝の要求と士大夫の自発╱新王朝への意識ー盧思道と顔之推の「蝉篇」を素材に

第三部 南北朝時代の継承と展開ー他時代と比較した南北朝時代

北魏における杜預像ー何がどう評価されたのか╱「桓山之悲」についてー典故と用法╱隠逸と節義ー「溥天之下、莫非王土」を素材に╱王通と『中説』の受容と評価ーその時代的な変遷をたどって

結語╱あとがき╱索引

A5判 368頁 2018年2月発行 ISBN978-4-87636-431-2

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先秦の機能語の史的発展ー上古中国語文法化研究序説

戸内俊介著

上古中国語は広義には前漢以前の中国語の総称である。中国の言語資料が殷代甲骨文より始まることに鑑みれば、その時間的幅は極めて広い。加えて、資料の性質も多種多様である。本書はより一般性の高い中国語文法史記述に向け、こうした上古中国語内部の言語の変化、とりわけ機能語に重点を置き、伝世文献・出土文献の両方面から、その歴史的発展を検証したものである。(「はじめに」より)

 

序 章

文法化とは何か╱中国語史における文法化研究の現状╱本研究の目的と構成╱本研究で用いるコーパスとその時代区分╱古文字資料の隷定及び凡例

第1章 殷代中国語における「于」の文法化プロセスー時間介詞用法を中心に

時間介詞「于」の未来時指向╱「于」の空間表現における文法化╱「于」の時間領域への拡張╱「于」の文法化プロセス

第2章 上古中国語の「NP而VP」/「NP1而NP2VP」構造の表現機能とその成立

問題の存在╱コーパス╱接続詞「而」の基本的機能╱而」前後項の意味的関係╱「NP而」文の表現機能╱前項NP/NP1の指示特徴と文法機能╱而」の文法化

第3章 上古中国語における非現実モダリティマーカーの「其」の通時的展開

{其m}の古文字資料中の表記╱上古中期における非現実モダリティマーカーの{其m}╱西周時代における非現実モダリティマーカーの{其m}╱殷代における非現実モダリティマーカーの{其m}╱上古における{其m}の通時的展開

終章╱参考文献╱引用版本及び簡称╱あとがき╱索引

A5判 230頁 2018年2月発行 ISBN978-4-87636-420-5

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