中国事情・日中関係
山本英史著
慶応大学教授が毎年、北京に出没。三十四年にわたっての食べ歩き記。
時々の社会情況とリンクさせ北京の街の風物をレストランを通してみた探訪記。1982年から2015年まで。歴史家の眼光が冴える。
追 想 1982年/再び北京 1994年/市場経済の始動 1995年/変わりゆく首都 1996年/近代化一直線 1998年/世紀末の北京 2000年 /老字号の興亡 2002年/SARSを乗り越えて 2003年/驚きの経済成長 2004年/正陽楼の運命 2005年/鳥インフルエンザを乗り越えて 2006年/トイレ大変身 2006年/段ボール肉まんを乗り越えて 2007年/もうすぐオリンピック 2007年/オリンピックを終えて 2008 年/建国六十年 2009年/客死せし友 2009年/李大釗とともに 2009年/革命から百年 2011年/三十年前の思い出 2012年/険悪化す る日中関係 2013年/ますます険悪化する日中関係 2014年/日中関係新時代 2015年/展望 2016年/あとがき/関連略年表
4・6判 346頁 2016年2月発行 ISBN 978-4-87636-406-0
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藤谷浩悦著
戊戌政変が日本に与えた影響について、日中聯盟論の 推移を中心に考察。井上雅二日記・井手三郎日記をはじめ、これまで用いられなかった新聞、雑誌な どの史料も博捜した重厚な研究書。中国の改革と日本聯盟論、日本のアジア主義と日中聯盟論、日中聯盟論の展開と亀裂、の三部構成で分析する。
第一部 中国の改革と日中聯盟論
日清戦争後の日中聯盟論の展開―北京、天津、上海を中心に/湖南省の改革の展開と挫折―事務学堂・南学会・保衛局を中心に/浙江省と湖北省の留学生派遣計画―学術と人材の交流を中心に
第二部 日本のアジア主義と日中聯盟論
日本の華僑の啓蒙運動と孔教―横浜大同学校と神戸の東亜報館を中心に/戊戌変法の開始と東亜会―井上雅二の中国遊学歴を中心に/康有為の日本亡命と東亜同文会―戊戌政変に対する対応を中心に
第三部 日中聯盟論の展開と亀裂
湖南省改革派と会党工作―畢永年「詭謀直紀」を中心に/清朝政府の日中聯盟論の波紋―劉学詢と慶寛の日本派遣を中心に/一九〇〇年の日中聯盟論の亀裂―唐才常の自立軍蜂起を中心に
A5判函入 714頁 2015年9月発行 ISBN 978-4-87636-399-5
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相田 洋著
今ではすっかり死語となってしまったが、戦前、「シナ通」 (支那通)と呼ばれた人々がいた。シナの文化・風俗・芝居・料理・紅灯の巷等に魅せられた、チャイナ・フリーク(チャイナ中毒、チャイナ・オタク)の人々 である。・・・彼等はシナが好きでシナを趣味とし、生涯をその趣味に没頭した。戦前の軍国主義の嵐が吹きすさび、個性が抑圧された時代にあって、彼等の生 き方は、やはり稀有な存在といえよう。もちろん、これらシナ通たちの生き方は、「エロ・グロ」の道などで、権力と徹底的に戦い続けた、梅原北明や宮武外骨 等の壮絶な生き方と比べると、甘さは否めない。しかし、近代の日中関係史においては、そのマイナス面を含めて、これらシナ通の存在を無視することは出来な いだろう。むしろ日中交渉史などという枠を越えて、好きなことに全身全霊で打ち込んだ、彼等の生き方そのものが面白く、貴重だ。戦前には、こんな男たちが いたのである。(本書「はじめに」より)
一 タフで骨太な民間シナ学研究家・後藤朝太郎
シ ナ服・シナ帽で市中を歩き回る男/少壮気鋭の言語学者・後藤朝太郎/漢字教育者・後藤朝太郎/留学生寮舎監・後藤朝太郎/漢字批判から新「シナ学」へ/シ ナ趣味研究家・後藤朝太郎/『歓楽の支那』について/シナ問題研究家・後藤朝太郎/後藤朝太郎は、暗殺されたか?/読者のことなど
二 芥川龍之介を食傷させたシナ風物研究家・中野江漢
北京の風物狂・中野江漢/青雲の志を抱いて、シナに渡る/シナ風物研究家・中野江漢/風物研究から「シナ問題」研究へ/王道研究家・中野江漢/「暗黒シナ」の案内人・中野江漢
三 魯迅に嫌われたシナ民衆文化研究家・井上紅梅
シナ五大道楽の案内人・井上紅梅/謎の前半期からシナに渡るまで/『上海日々新聞』記者時代の井上紅梅/「支那風俗研究会」とその周辺の人々/南京時代の井上紅梅/蘇州から再び上海へ/帰国と晩年/未完のシナ民衆文化研究家・井上紅梅
四 芥川龍之介を驚嘆させた稀代の戯迷(京劇狂)・辻聴花
龍之介、その「怪声」に驚く/教育雑誌記者・辻聴花/辻聴花、シナに渡る/演劇記者・辻聴花/シナ芝居研究家・辻聴花/晩年の辻聴花
五 シナ怪異譚『聊斎志異』に魅せられた二人の聊斎癖・柴田天馬、平井雅尾
『聊斎志異』に魅せられた「聊斎癖」/「聊斎癖」以前の柴田天馬/柴田天馬、「聊斎癖」となる/天馬訳『聊斎志異』について/『聊斎志異』訳以外の柴田天馬の仕事/もう一人の「聊斎癖」・平井雅尾
4・6判 364頁 2014年11月発行 ISBN 978-4-87636-388-9
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徐興慶著
近代日中知識人の思想交流における「自他認識」の枠組みを、中国の他者(日本、西洋)認識と日本の他者(中国、西洋)認識の異同から検討し、個々の知識人の知恵、思想、主張とその思想変遷のプロセスを明らかにした学術書。
序章 近代日中知識人の相互認識
本書の課題/「自他認識」とは何か/思想変遷からのアプローチ/近代日中知識人の歴史意識/近代日中知識人の共通点―翻訳を通じた西洋文明の摂取/近代日中知識人の知恵とその現代的意義
第一章 箕作阮甫、塩谷宕陰、佐久間象山の思想変遷
箕作阮甫と徳川幕府の開国政策/塩谷宕陰の思想と主張/佐久間象山の思想変遷/日本が世界へと向かう起点
第二章 王鞱と中村正直、岡千仞の思想比較
王鞱の人物像/王鞱と中村正直/王鞱と岡千仞/王鞱と岡本監輔
第三章 伝統と近代の間―福沢諭吉の儒教批判への試論
儒教と西洋文明の二重接触/排外思想と儒教主義の関連性/異なる古今社会に対する儒教観の転換とその要因
第四章 岡倉天心の「アジアは一つ」をどう読むべきか
問題の所在/岡倉天心の「アジアは一つ」に対する各論/「自国中心」をめぐる天心の発声を如何に読むべきか/まとめと課題
第五章 小室信介の中国観―『第一遊清記』を中心として
小室信介―その思想と主張/『第一遊清記』に見る小室信介の中国観/同時期における黒田清隆、尾崎行雄の中国観察
第六章 近代文化論から見た李春生の日本観
李春生の出自とその著書/「台湾事件」に対する李春生の見方/『東遊六十四日随筆』に現れる李春生の日本観
第七章 張徳彝の異文化論説
張徳彝に関する先行研究/張徳彝の人物考/張徳彝の日本見聞録
第八章 近代中国知識人の日本体験―梁啓超、林献堂と戴季陶の日本観の比較
梁啓超と林献堂の日本観/戴季陶の日本観/翻訳書、著書による外来思想吸収の同調と異趣
近代東アジア人物思想交流史研究と著者をめぐって(伊東貴之)
あとがき/索引
A5判 324頁 2014年8月発行 ISBN 978-4-87636-381-0
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並木頼寿著作選Ⅰ
理論的提言が底流にある文章を「Ⅰ『東アジア近代』という概念」に、人物史から中国近代史を著述した「Ⅱ『近代』を生きた人々」、また民衆の視点から中国社会の深奥に息づく感覚に着目して描いた「Ⅲ 民衆を見つめて」、の三部で構成する。
〈目次〉
序文(小島晋治)
Ⅰ「東アジア近代」という概念
「東アジア」概念について考える/近代中国における王朝体制の崩壊と国家の「統一」について/中国近代の再統合と文明圏の主張/近代の日本と「アジア主義」/中国の近代の歴史像構成と帝国主義/中国の歴史における二〇世紀の意義/連綿と続く「統一帝国」の歴史
Ⅱ「近代」を生きた人々
反清復明を叫んで―天地会・哥老会・三合会/洪門の掟―天地会の儀式・規約・儀礼/ 洪秀全―地上天国の幻想/李鴻章と「文明開化」―若尾正昭著『清朝・大官の幻影』を読んで/評伝 悲劇の提督丁汝昌/康有為の変法自強運動―中国近代の苦痛/中華の発見者/中国の統合と毛沢東/中国の大家長
Ⅲ 民衆を見つめて
農民反乱と「平均主義」/台湾北港の媽祖廟について/一九八五年五月民主化運動と「動 乱」鎮圧/広西瞥見/広東、茂名の旅/秘密結社国際シンポジウムに参加して/ペルシャ湾の戦争と中国、日本/バス事故の中国/酷暑のなかの大学入試/聯想 版のIBMパソコン/サッカーと歴史認識/チベット騒乱と四川大地震―北京五輪をひかえて/中国・現代・民衆―あとがきにかえて
本書刊行の経緯(岸本美緒・坂元ひろ子・原宗子)
4・6判 328頁 2010年8月発行 ISBN978-4-87636-312-4
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並木頼寿著作選Ⅱ
秀徹した史眼と温かいまなざしで日中の近現代を問いつづけた歴史家による教科書問題と明治期日本人の中国観を中心とした作品を精選。
<目次>
まえがき 大里浩秋
Ⅰ |
明治期日本人の中国観 |
Ⅱ |
日中間教科書問題の諸相 |
Ⅲ |
中国研究を見つめて |
あとがき 杉山文彦 |
4・6判 320頁 2012年8月発行 ISBN978-4-87636-344-5
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野村 浩一 著
(本書より)
近代日本の歴史をふ り返る時、たぶん私たちは日中関係の構造そのものが、わが国にもたらした本質的な思想的問題について、あらためていくつかの感慨を抱かされるにちがいな い。・・・わが国の中国侵略は、およそ「アジア」の一国という立場に立つ限り、近代日本に深く突きささった意識における棘であった。隣国中国の変革、進歩 に対する期待は、この現実の前に、「アジアの解放」の理念を媒介項として、ついには「日本の改造」へと行きついていく。戦前の日本において、いわば「アジ ア」の立場から、多少とも中国の変革にかかわろうとした人たちの中で、この回路をよく脱出しえた人物は―尾崎秀美のようにナショナリズムとインターナショ ナリズムのはざまへ向けて思い切った跳躍を試みた場合を除いては―ほとんど見当たらない。それは、近代の日中関係を強固に規定した一つの磁場であり、ある いはまた運命的な呪縛でもあった。
〈目次〉
近代日本における国民的使命観・その諸類型と特質―大隈重信・内村鑑三・北一輝
近代日本の中国認識―「大陸問題」のイメージと実態
「アジア」への航跡―宮崎滔天の思想と行動
橘樸―アジア主義の彷徨
4・6判 308頁 1981年4月発行 ISBN4-87636-017-0
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有田 和夫 著
清末民国初期の研究成果を土台として、西欧近代思想に対して新理論として選択的受容した日本と膨大な文化的遺産との照合という作業を必要とした中国の文化のかたちの差異を考察。
第一章 近代西欧思想概念の解釈
倫理概念/理性概念
第二章 異文化との接触
中国と日本における朱子学の思想史的位置とその特性/四部分類法的世界から十進分類法的世界へ/西周と日本漢学
第三章 西洋思想へのアプローチ
西周とその周辺/幕末における異学へのアプローチの一般的傾向
第四章 孔子論
孔教会をめぐって/『新青年』所載の孔子論/呉虞の孔子論
第五章 孔子論の行われた時期の思想的一般情況
中国哲学史という視座/個人の自立
4・6判 192頁 2004年9月発行 ISBN4-87636-234-3
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中下 正治 著
中国で発行された日本人経営中国語紙は明治時代に19 紙、大正時代に13紙、昭和(満洲事変以後は含まない)に入ってはゼロであって、明治期が最も多い。大正期のそれは、日本の中国における権益区域内に於け る御用紙的役割りを担って存続したにすぎないが、明治期のそれは、啓蒙的な一面を持ち、それぞれの新聞が清末の改良派人士と結びついて、史的限界内とはい え、清末改革のため短い期間ではあるが独自の働きもしている。本書ではこのように特殊な働きをした中国語紙の性格を探るとともに、新聞という限られた側面 から日中交流の一面を考えてみた。
<目次>
漢城新報と小村寿太郎
国聞報と鄭永昌領事
漢報と宗方小太郎
台湾総督府と閩報
東亜同文会と同文滬報
上海新聞小史-太平天国から辛亥革命まで
日本人経営新聞小史
中国語新聞創刊者群像
(資料編)中国における日本人経営の新聞一覧
A5判 308頁 1996年10月発行 ISBN4-87636-140-1
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山極 晃 著
序章
一九四〇年代の米中関係/対立の時代/中国問題の国内政治化
第一章 アメリカにおける中国政策論争―一九四一年~一九七二年
大戦中の対立/大戦後の中国政策をめぐる論争/マッカーシーの登場/朝鮮戦争と二つの聴聞会/アイク・ダレス時代/ケネディからジョンソンへ/ジョンソンからニクソンへ
第二章 第二次大戦中の米中関係
アメリカの基本戦略/政府諸部門の対中態度/中国情勢の悪化/外交官の情勢分析と政策提案/本国政府の対応/スティルウェル解任問題/ハーレー政策と外交官たち/アチソン提案をめぐって
第三章 アメリカ軍事視察団の延安訪問
視察団の派遣/中共側の態度/アメリカ側の観察結果
第四章 中国共産党の反米路線の確立過程
中国共産党の国際情勢観/太平洋戦争勃発後の対米態度/友好関係の発展/ハーレー政策と中国共産党/抗日戦争勝利後の情勢と中国共産党の政策/反米路線の明確化/反米路線の確立とその構造
第五章 一九四八年中国援助法の成立過程
問題と視角/中国政策の幅/中国情勢の悪化と中国援助論のたかまり/特別議会におけるヨーロッパ中間援助法と中国援助問題/一九四八年対中国援助法の成立
第六章 トルーマン政権の台湾政策
トルーマンの台湾「不干渉政策」/台湾政策の動揺/台湾海峡「中立化政策」への転換
第七章 ジョン・S・サーヴィスの半生の活動
「マッカーシー旋風」とアジア政策/サーヴィスの経歴/サービスの中国分析/中共地区の観察/ハーレーとの対立/「不忠誠」よばわりとの対立
第八章 米中大使級会談の意義
中国の平和五原則提案の波紋/ジュネーブでの米中会談/転機としての台湾海峡危機/ワルシャワでの米中会談/新提案の意味/米中関係打開の可能性
第九章 アメラシア事件とアメリカの中国政策
事件の経過/アメラシア事件の反響/マッカーシーの登場とアメラシア事件/『アメラシア文書』の発表
第十章 米中関係の転換
ニクソン政権の新中国政策/中国側の動き/大使級会談の再開/カンボジア侵攻と米中交渉の中断/高級会談への合意/政策転換と中国/キッシンジャー特使の秘密訪中/ニクソン訪中と上海コミュニケ
4・6判 390頁 1997年4月発行 ISBN4-87636-146-0
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菊地 章太 著
十八世紀から二十世紀の初めにかけていくつかの部門を開拓してきたフランス東洋学の成り立ちをフランス文化の歩みの中でたどる。新知見に満ち、軽妙な筆致と多数の図版で、楽しく読める学術史。
〈目次〉
ボスフォラスのかなたへ―オリエント急行とアジアの夢
ローマがくしゃみをするとパリが風邪をひいて東洋学が始まる―イエズス会士の中国研究
東の西洋かぶれと西の東洋かぶれ―絶対王政下の中国地図作製
ペルシアがだめなら中国があるさ―啓蒙主義とイラン学のあけぼの
インドのかたきをエジプトで―ナポレオン遠征とオリエント研究
ポリグリットの花園―サンスクリット研究の歩み
こんどはパリがくしゃみをするとローマが風邪をひいて死海写本が見つかる―パレスティナ研究とフランスの威信
ピレネーの向こうのオリエント―イスラム研究が意味するもの
光は西からか?―ガンダーラとインドをめぐる論争
ソシュールのもうひとつの遺産―中央アジア研究から比較神話学まで
探検はどろぼうの始まり―アッシリア学と敦煌研究にみる英仏対決
シベリア鉄道から満鉄に乗り換えて―フランスの古典研究がめざすもの
4・6判 192頁 2007年9月発行 ISBN978-4-87636-274-5
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