近代日本漢学資料叢書・近代日本漢籍影印叢書

柿村重松『松南雑草』 近代日本漢学資料叢書2

解題 町泉寿郎

 ここに影印出版する柿村重松(一八七九〜一九三二)の遺稿『松南雑草』は、日本漢文学研究に先駆的な業績をあげた重松が約三十年間にわたって作った漢詩文・和歌・論説・注釈・資料等をほぼ時代順に自ら編集したもので、既刊の単行本や論文集から漏れた重松の諸作を収録する。

漢詩文・和歌は、こうした創作を公表することがなかった重松の実作者としての力量とともに、その交友を知る上で意義がある。論説・注釈・資料は重松の業績・学績を知る上で貴重な資料を提供する。(解題より)

A4判 276頁 2017年10月発行 ISBN 978-4-87636-428-2

¥8,640
購入する
  • 在庫有り
  • 配送期間:3-5日1
澤井常四郎『経学者平賀晋民先生』 近代日本漢学資料叢書1

解題 稲田篤信

 ここに覆刻したのは、近世中期の儒学者・平賀中南に関する澤井常四郎の著作『経学者平賀晋民』である。今日平賀晋民は儒学者と呼ばれるのが普通であるが、著者澤井常四郎が晋民を特に経学者というのには理由がある。中国古代の堯や舜、周の文王、武王といった聖人に関わる古典、『易』、『書』、『詩』、『礼』、『春秋』(以上を五経という)などに解釈を加える学問のことを経学と言い、晋民の学問の本領をここに見ているからである。晋民の著書には今は失われて読むことが出来ないものもあるが、『周易洗心解』、『尚書梅本弁説』、『詩経原志』、『礼記纂義』、『春秋稽古』など五経に関する著作があり、『春秋稽古』全八十一巻が示すように、晋民のライフワークが春秋学であり、経学者の称はまことにふさわしい。

 著者の澤井常四郎は広島県御調郡八幡村篝(現三原市八幡篝)の澤井家に明治四年に生まれる。昭和二十四年沒。三原市教育委員会のホームーページの「郷土ゆかりの人たち 沢井常四郎」また『三原志稿』に付された略歴によれば、澤井は小、中学校、女子師範学校の教師を歴任し、退職後の昭和三年三原図書館長に就任したが、その創設は澤井の創造的遺産であるという。澤井が蔵書約四千冊を現在の三原市立中央図書館に寄贈したことをはじめとして、安芸・備後の郷土文化に果たした功績は、言語に尽くせないものがあるという。

澤井常四郎は郷土の先賢が近代になって忘れさられ、世に埋もれたままでいることを憂い、本書を刊行したのである。八十七年後の今日、本書はわが国の近世経学史、学芸史になお大きな示唆を与える書として存在意義を失っていない。本書を覆刻して学界・読書界に紹介する所以である。(解題より)

A5判 678頁 2017年4月発行 ISBN 978-4-87636-422-0

¥10,800
購入する
  • 在庫有り
  • 配送期間:3-5日1
平賀中南『春秋集箋』 近代日本漢籍影印叢書1

翻刻・解題 野間文史

 ここに影印したのは、江戸時代中期の経学者平賀中南が公卿廣幡家の支援により、安永四年に刊行した『春秋集箋』巻三十四・三十五の二冊である。もともと全七十三巻を逐次刊行する計画が育ったと思われるが、この二冊のみで途絶したのはまことに遺憾なことであった。この書は日本人の手に成る『春秋左氏伝』全書に亘る注釈書としては、恐らく最初のものとなるはずであったからである。(解題より)

春秋集箋巻三十四 影印

春秋集箋巻三十五 影印

春秋集箋巻三十四 翻刻・訓読文(野間文史)

解題(野間文史)

平賀中南╱『春秋集箋』と『春秋稽古』╱『春秋集箋』巻三十四の構成╱『春秋集箋』巻三十五の構成╱中南の春秋観╱附論 中南の孟子批判への反響╱平賀中南年譜

附図「春秋稽古」三葉(二松學舍大学附属図書館蔵本)

あとがき(野間文史)

A4判 236頁 2017年4月発行 ISBN 978-4-87636-421-3

¥9,720
購入する
  • 在庫有り
  • 配送期間:3-5日1